内容紹介
いのちとは、エロス〈生の本能/愛〉である
解像度の高い言葉に耽溺する、悦びの時間を
川端康成文学賞、萩原朔太郎賞受賞詩人による〈いのち〉〈肉体〉〈時〉〈言葉〉にまつわる精選エッセイ集
目次
1
恋/球体の子供/雪とはしご/菜の花と麦/火の娘/運ばれていく/犬の匂い/小川小判/黒猫ふわり、心に降りた/重さと軽さ/島々/沖縄三泊四日/野生時代/小さな儀式/サヨナラ、マタネ/球根/山岡くんの作文
2
水色のドレス/穴/最期の声/痛みについて/大きなひと、小さなひと/野にすわる/中間に満ちる磁力/歌声/素の爪/窮屈なときは踏み外せばいい/不揃いゆえの楽しさ/節分の夜はお菓子が降る/箱の中身/湯気の幸福/食欲について/見えない料理人/たこ焼き、くるくる。/カリカリでもナヨナヨでも/すももの増減
3
キャベツ畑/踏切の途中/からっぽの部屋/坂道の幻影/東京氷上世界/嵐の夜/朝礼のヘルメット/子供はピエロの何が怖い?/ちいさいおうち/真夜中の音/乙女の時間/夏の終わり/薄いお茶の色/落ちていく/消える/時計の登場/ビュルビュルを探して/
4
野犬だったころ―中学生に寄せることば/何があんなに面白かったんでしょう―「わたしの好きな遊び」というテーマに寄せて/祭りの昼と夜/すすきのなか/わたしの好きな百人一首/インド・コルカタ・タゴールの詩/再び、タゴール/仲間たち/ツナミが来る/産屋―川瀬直美監督作品『玄牝(げんぴん)』に寄せて