内容紹介
四季折々に移ろいゆく日本の季節の変化を植物染によるあざやかな色あいで表現したのが本書。植物染は日本において二千年あまりの長い歴史をもっているが、著者は古来の技法を尊びながら、日本の伝統色を染めあらわす仕事を続けてきた。伝統的な歳時記にこめられた意味合いと、歴史的考察もつけ加えられている。新年、桃の節句、端午の節句、七夕、重陽の節句など、それぞれの行事に合わせて、植物染による造り花なども紹介される。公開された作品、全24点も吉岡幸雄氏の手になるもので、実に見事としか言いようがない。
目次
睦月 新年の彩り 如月 春を告げる色 彌生 桃と菜の花の節句 卯月 桜 皐月 端午の節句 水無月 水 文月 七夕 葉月 秋草 長月 重陽の節句 神無月 紅葉 霜月 色なき季(とき) 師走 絹配(きぬくば)り