加登屋のメモと写真…: 2012年12月アーカイブ
加登屋のメモと写真…
2012年12月アーカイブ

清流出版の忘年会

清流出版 (2012年12月20日 16:57) | コメント(0) | トラックバック(0)


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村上信夫さんを特別ゲストに迎えた忘年会で、皆さん楽しく盛り上がった

 

・衆院選挙が間近に迫り宣伝カーが騒々しい師走のある夕べ、弊社の忘年会が行なわれた。冒頭、弊社社長の藤木健太郎君が「日頃お世話になっている方々(ライター、デザイナー、イラストレーター、校正者、外部編集者、印刷会社営業マン……)などに感謝するのが、この忘年会の趣旨であるとし、本年同様、来年も宜しくお願いします」と挨拶した。次に、松原淑子出版部長が、「今日は、月刊『清流』の”村上信夫のときめきトーク”でご活躍の村上信夫(元NHKエグゼクティブアナウンサー)さんを特別ゲストとしてご招待しました」とコメントし、村上さんにご挨拶をお願いした。それを受けて村上さんは、「今年3月、NHKを退職しフリーになったが、昨夏、清流出版を訪ねて“ときめきトーク”企画を売り込みに行き、清流スタッフの面接を受け、どうやら合格をもらえた云々」と、現在の連載を引き受けるに至った経緯を話された。

 

 

・村上信夫という名は、僕には懐かしい。口髭をたくわえ“ムッシュ村上”の愛称で親しまれた料理人の村上信夫さんが頭に浮かぶのだ。東京オリンピック女子選手村の料理を取り仕切り、シェフ300人超のリーダーを務め、各国選手団のために腕を振るったことで知られる。晩年、帝国ホテルの専務取締役料理長を務めた方だ。アナウンサーの村上さんとは別人であるが、料理人の村上さんもNHKとは関係が深く、「今日の料理」の名物講師として各家庭へプロの味を広めた。バイキング方式を初めて行ったことでも有名。不思議な縁というものはあるもので、「NHKニュースおはよう日本」という番組で、アナウンサーの村上さんが、料理長の村上さんをインタビューしたこともあるという。そのアナウンサーの村上さんが、将棋番組(NHK BS2チャンネル)を担当している姿を僕は記憶している。“村上信夫のときめきトーク”の編集担当者・秋篠貴子は将棋道場に毎週通うほどの将棋ファン。今では、村上さんを将棋の師と仰いで研鑽を積み、弊社内でも12を争う腕前となっている。村上さんの担当編集者としては、うってつけの適任者である。

 ここで村上さん以外の出席者についても触れておきたい(敬称略)。まず鶴崎燃(村上対談企画でカメラマンを務める。大石芳野写真事務所所属)、浅野祐子(村上対談企画の構成・文を担当)、佐竹茉莉子、山中純子、塩見弘子、岩下幸子(以上、ライター)、高崎俊夫(外部編集者)、西山孝司、村上晃三(以上、デザイナー)、くすはら順子(イラストレイター)、茂原幸弘(校正・校閲担当者)、対間克之(印刷会社)、斉藤勝義(海外版権エージェント)、横沢量子、村上愛(以上、編集・校正アルバイト)、弊社社員は藤木と松原のほか、臼井雅観、田邉正喜、高橋与実、古満温、長沼里香、金井雅行、秋篠貴子、木内文乃、それに僕が出席した。当日の司会進行役は木内と秋篠の両名。総務・経理の石田裕子は残念ながら家庭の事情で出席できなかった。上記の方々以外にも、ゲストとしてお呼びしたい方々も多々いるが、全部呼べば200名以上になってしまう。できない相談である。

・行われた場所は神田神保町の「新世界菜館」。よく昼食などを食べに行っていた店なので、勝手はよく知っている。人気店であることから、早くから予約をしておかないと取れない。弊社も10月上旬に予約して、なんとかこの日を抑えたものである。料理は美味しかった。四種の前菜からフカヒレスープ、自家製チャーシュー、芝海老と茸の炒め料理、大黒神鳥産牡蠣の湯引き、豚腹肉捲き、太刀魚の寧波風高菜旨煮、お好みひとくち麺まで全八品、それにデザートがついている。56品目を食べ終わる頃には、お腹がいっぱいになり、食べきれないほどだった。お酒も、紹興酒、ビール、ワイン、日本酒、焼酎と各種取り揃えており、僕のような呑んべえにも嬉しい店である。ちなみにこの店のご主人・傅(ふう)健興さんは、ワイン通として知られており、ヴィンテージワインを貯蔵している自宅のワインセラーが雑誌に取り上げられたほど。

 ・ここで僕は「乾杯」の音頭を取ったのだが、言語障害で肝心のスピーチを皆さん分からないまま聞き流す状態であっただろうから、もう一回、改めて文章としてお伝えしたい。

1213日発売の『週刊文春』に注目すべき記事が二つあった。一つは、“祝100万部、本誌だけが知っている阿川佐和子「聞く力」オフレコメモ”という記事。二週間前に刊行された『清流』1月号の”村上信夫のトキメキトーク”の対談相手がこの阿川佐和子さんだった。6ページの記事だったが、対談の当日、阿川さんの『聞く力』(文春新書)は50万部を超えるベストセラーと書いてある。それがこの年末には倍の100万部になった。この『清流』の対談記事で村上信夫さんも100万部達成に貢献されたと思う。いや、めでたし、めでたしである。もう一つは、『清流』の「ニュースを聞いて立ち止まり…」で活躍中の徳岡孝夫さんが“勘三郎「鏡獅子」に泣いた夜”と題して、素晴らしい文章を書いている(後日、ご本人はこの文は電話取材で起こされた記事で、自分は文壇に関係していないし、歌舞伎通ではないとしているが……)。

……鏡獅子は役者の踊りだけを見る「所作事」である。気力充実した完全無欠な演技が、客の呼吸とピタリと合う。痒いところにすっと爪を立てる。勘三郎は、そんな神業の持ち主だった。…(中略)…その夜の感想を、のちに私はこう記している。〈若い娘、若い獅子。満開の牡丹。舞う胡蝶。世の春。だが若者も、やがて老いては衰えて死んでいく。華やかさと表裏一体の悲哀。槿花一朝の夢。それを「鏡獅子」に感じたのも、その日が初めてのことだった〉(『妻の肖像』より)…(中略)…終戦直後から歌舞伎を見てきた者として、贔屓の役者を失うのは、もちろん初めての経験ではない。だが、勘三郎の早世は、あまりにも無念である。掌の宝石を、深い闇の底に落としてしまったような思いがしてならない。》……と。

 ・歌舞伎の踊り、所作事で、これだけ深淵なことが言える。徳岡孝夫さんという人は実に懐が深い。この週刊誌の記事を紹介したかったのだが、言語障害で、おまけに徳岡さんの名エッセイ『妻の肖像』を思い出して、涙が自然に出てしまい、絶句するに至った。本当に情けない。当日、もう一つ、僕が言いたいことがあった。それを繰り返すと、《今、一番気に入っているのはイギリスの『ダウントン・アビー』、副題に”貴族とメイドと相続人”とついたドラマだ。1900年代のイギリスを舞台に、広大な邸宅ダウントン・アビーに住まう貴族と召使の人々を描いた上質なコスチュームドラマだ。豪華客船タイタニックの事故から始まるストーリーで、これまで数々のエミー賞に輝き、内外で高い評価を受けてきた。昨年暮れまでがシーズン1で全七話。今年暮れまでがシーズン2で全九話。今週、すでにシーズン2の八話が終わったところだ。このドラマは日本には馴染みのない限嗣(げんし)相続(一種の長子=嫡男相続)をめぐってストーリーが展開するが、ドラマの真髄は、人間は身分を超えて恋をするというロマンス、そして各人の言葉の重みを感じさせるシナリオ、第1次世界大戦の緊迫感に英国の貴族たちがどう立ち向かったのかなど、一時間番組だが三時間ものにも匹敵するほどの内容の濃さで物語が展開する。特筆すべきは、徹底的に登場人物の「言葉」を重視すること。鏡獅子の所作事(踊り)とダウントン・アビーの言葉、日英の違いがあるが、われわれの本作り、雑誌作りもこの2大要素は無視することはできない。その意味で、読者を感動させる手法を学びたい。 ……まあほぼこのような事を伝えたかったのだが、言葉足らず、舌足らずでうまく表現できなかった。

 ・その後、恒例のビンゴ大会である。今年から社員は参加せず、お客さまだけで行うことになった。賞品は、ワイン、日本酒、バーボン等の酒類から、デパートの商品券、腕時計、置時計、デジカメ等もあって例年に増してバラエティに富んだもの。ビンゴ大会の進行役は例年通り金井君。秋篠、木内の両嬢が補佐役としてついた。今回は1等賞が出るまで難産だった。2人リーチがかかってからもビンゴに至らず、結局、最初にリーチがかかった2人ではなく後から追い上げた、横沢量子さんが1等賞を射止めた。村上信夫さんはまったくビンゴと相性が合ってない様子。次々「リーチ!」「ビンゴ!」という声がかかるのに蚊帳の外であった。面白いことを発見した。横沢さんが1等賞になったが、昨年彼女はブービー賞だった。そして、今年、アルバイトの村上愛さんがブービー賞だったが、昨年は1等賞……。この二人は、今後もラッキーパーソンズで注目してみたい。

 ・このような他愛ない遊びにうつつを抜かしていて良いのか。僕は断固「良い!」と言いたい。今、日本人の消費マインドの落ち込みが激しい。デフレ、不景気に直結している。できることなら、企業サイドもこうした福利厚生にも力を入れたいところだ。忘年会や新年会、社員旅行、運動会、将棋大会……等、日本の全企業が社員を奮い立たせるような方針を貫けば、ここから展望は開けてくるのではないか。経費にゆとりない企業にもショック療法として奨励したい。折しも自民党圧勝で衆院選挙が終わった。だが、消費税、財政、金融、社会保障、年金、医療、介護、雇用、景気、失業、原発、エネルギー、TPP、外交、経済成長……諸々難題が山積している。いずれにしても勇気をもって、プラス志向で取り組みたいものだ。

 

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