あきくさ・つるじ 秋草鶴次

昭和2(1927)年、群馬県山田郡(現在の栃木県足利市)生まれ。志願して横須賀海軍通信学校卒業後、海軍通信兵となる。昭和19年、硫黄島に派遣。重傷を負い総攻撃には参加できず、玉砕戦後も九死に一生を得る。捕虜となりアメリカ各地を移送、昭和21年復員。東武鉄道勤務を経て現在自営業。帰還してすぐ硫黄島での体験をノートに書きとめ、両親没後、本格的に原稿を書き始めた。平成18年夏、NHKスペシャルで「硫黄島玉砕戦……生還者61年目の証言」が放映され、自身の戦争体験を吐露。同年、『十七歳の硫黄島』(文春新書)を刊行、以後、各地で戦争の悲惨さを伝える講演を行なっている。