内容紹介
「おそらくは、この文を読んでくださっている方々よりも不器用なわたしのおろおろやくよくよの実態の報告が、少しでもみなさんの心の落ち着きの力になることがありましたら幸いです」(あとがきより)
日々の仕事、次から次へ生まれる心配事・・・。生きているといろいろあるけど、くよくよしたっていいんです。
地味ゆる系芥川賞作家が、一筋縄ではいかない浮世を独特の目線で綴る脱力エッセイ。森下えみこさんのイラスト「くよくよさん」にも心和みます。
目次
くよくよしてもいい 強がらなくても、みんな必死なので 優しい人にこそ負担をかけないために 問題から手を放す 信じれば捨てられる 趣味はわたしだけのもの 愚痴の危険な側面 「あなたのために」と言う前に 心配とつきあっていくこと 豊かさを享受する方法 「くよくよ」の先には 明日の自分を接待する 批判の連鎖を断つために 自分にだけは嘘をつかず、欠点を管理する 自分を幸福だと感じられる能力 倦怠感のためのリスト すべてだめな時は、せめて休息を どん底からの回復の過程 自分自身に「正直である」ということ 「自分語り」で獲得する自己像のあいまいさ 会話による心の負担を減らす 満員電車のゆううつ 一人で乗り越えること、誰かに救われること 手書きによる心の保存方法 「おなじみ」の問題に安住しない 自己満足の効用 まじめはみじめか? 衝動と願望の区別 自分と他人の区別 愛着と「親ばか」の効用 ふるまいと言葉と本心の関係 自分という子供との付き合い方