アンネ、わたしたちは老人になるまで生き延びられた。

アンネ、わたしたちは老人になるまで生き延びられた。 クラスメートたちがたどるアンネ・フランクの思い出

テオ・コステル

桜田直美

定価
1760円(税込)
サイズ
四六判 フランス装 208ページ
ISBN
9784860293925
発売日
2012年7月27日

内容紹介

『アンネの日記』は不朽の名作だが、一人のユダヤ人少女の個人的な物語でもある。アンネのクラスメートたちにも、それぞれの物語があった。将来への不安を押し殺し、戦争の、そして裏切りの恐怖も、思春期を失った悲しみも、考えないよう生きてきた。本書はあの過酷な戦禍を乗り越え80歳を超えて生きてきた級友たちのアンネへの思い出が綴られる。子供から大人にならざるを得なかったあの頃。悲劇をくり返してはいけない。そんな強いメッセージが伝わる。

教室でアンネは、”アンネリース”と呼ばれ、いつも人の輪の中心にいた。クラスメートは言う。「あの年代の女の子が、友だちとも引き離されて特殊な環境に身をおくと、色々なことが一気に成長する。だから作家としての才能も一気に花開いたんじゃないかしら。アンネの文章は美しい。とても十代の少女が書いたとは思えない」と。収容所でアンネは、飢えに苦しみながら4か月を生き抜いた。亡くなったのは、1945年3月、解放のわずか数週間前であった。

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