内容紹介
19世紀から20世紀にかけ、作家、詩人、作曲家、発明家、学者……など、様々な分野で活躍した偉人たち。フレミング夫妻は、英米を中心にこうした偉人たちの発想の原点を訪ね、ルポしようと考えました。それが本書のテーマであるアイディアを生み出した秘密の場所、すなわち?シンキング・プレイス?を訪ねる旅でした。
勿論、想像通り家の書斎という方もいます。しかし、意外な発想現場に驚かれる方もいるかもしれません。例えば、グラハム・ベルは古びたハウスボートを陸に固定し、ここをシンキング・プレイスとしていました。マーク・トウェインは農場の真ん中に建てられた八角形の東屋。イェーツのように荒れ果てた塔を買い取り、増改築を施し、一階にダイニング・ルーム、二階、三階は寝室、四階をシンキング・プレイスとした方もいます。ダーウィンにとっては、「サンドウォーク」という散歩道がそれ。日々、一時間ほどの散歩が発想の原点でした。十七人がそれぞれ個性的で、等身大の日常を知るにつけ、より一層、親近感が増すこと請け合いです。