内容紹介
昭和あの頃に確かにあった、家族の絆やお互いを思いやる心、そしてゆったりと流れる時間……。そんな温もりある家族の肖像や日常、ご近所の人たちや友だちとの交流等を粘土人形で表現したのが、鳥取県米子市在住の創作人形作家・安部朱美さんです。三世代同居が当たり前だったあの頃、にぎやかな食事風景。お母さんがたらいでお洗濯。子どもたちはチャンバラや馬跳び。子守や買い物風景も描かれています。本年度「国民読書年」のポスターに、創作人形「かあちゃん読んで」が起用されたので、ご覧になった方もいるかも知れません。本書は安部さん初めての作品集です。谷川俊太郎さんがこの人形のために書き下ろした詩4篇も収録。平成22年7月より全国各地で巡回が開催されます。是非、今注目の人形作家が作り出す和みの世界をお楽しみください。
「昭和の家族」を、安部さんの住む鳥取県米子市で撮り下ろしたのは写真家・後勝彦氏。やさしい母のまなざし、孫を慈しむ祖父母の姿や、いきいきとした子どもたちの表情を見事に捉えた写真の数々に心癒されることでしょう。