内容紹介
《お酒をちょっとすすってはそばのテーブルに置いて、またベッドにもぐりこんだ。私は桐生の躯と愛撫にだんだん馴れていくのがわかる。どこもかしこもしっくりしてあんまり甘い感じなので、何をしようとも思わせない、怠惰に押し流されてしまう恐ろしさがある。「なんでこれがイヤになれへんのかな」と桐生はいう。—-彼の愛情が甘美なのと反対に、いごこちのわるい、おちつかない気にさせられる。柔媚で快いくせに、チクチクとトゲが肌を刺す……—-本文より》
目次
? さんぽみち Kleiner Spaziergang? 日々のことと、おもいで Alltagliches